Espelette エスプレット |
ピレネーザトランティック
県 アキテーヌ地域圏 フランス 管理人の滞在時期 2011年3月 管理人の合計滞在日数 約1日 おすすめ度 ★★★ ※3つ星が最高 キーワード トウガラシ、バスク・メゾン、バスク文化、チョコレート |
※地図素材は、http://www.sekaichizu.jp/よ りお借りしたものを加工しています。 |
アクセス バイヨンヌから約22 キロ。 バイヨンヌ駅前から、タクシーで約30分程度、40〜50ユーロ。 バイヨンヌからは、アイノア行きの路線バスでも行くことができるようですが、本数がかなり少ないので注意が必要です。 路線バスの情報はこちらを ご覧ください(また、現地でも確認されることをおすすめします)。 サン・ジャン・ド・リュズから約25キロ。 カンボ・レ・バンから約6キロ。 バイヨンヌからカンボへは列車(TER)が1日に何本か走っており、20〜30分ほどで行くことができます。 バイヨンヌからカンボまでは、列車やバスが比較的走っているようです。 私は、往路は、バイヨンヌ駅前のタクシー乗り場から、タクシーでエスプレット村のホテル前まで行きました(46ユーロ)。 帰路は、エスプレット村のホテルでタクシーを呼んでもらい、ホテル前からバイヨンヌ駅前のホテルまで行きました(40ユーロ)。 4人での旅行だったので、タクシーでもそれほど負担にはならない金額で済みました。 |
全体的な印象 フランス南西部、バイヨンヌから車で約30分のところにある、トウガラシ(Piment d'Espelette)で有名な村。 2011/12年度版の『地球の歩き方』の表紙にもなりました。 エスプレットのトウガラシは、AOP(EUの品質認証制度)の認定を受けた高品質な食材として知られています。 そういうわけで、エスプレット村では、多くの家々が、乾燥させた赤トウガラシをオーナメントとして飾っています。 エスプレット村を特徴づけるのは、この赤トウガラシのオーナメントが飾られた、可愛らしいバスク・メゾンが立ち並ぶ風景。 真っ白な壁面に赤や緑の木組み、緩やかな角度の三角屋根が独特のバスク・メゾンは、緑色のなだらかな丘が続く牧歌的な風景によく映えます。 遠くに見える丘には、羊の群れが草を食んでいたりして、なんとものどかで癒される村でした。 エスプレット村は、村自体の風景そのものが1番の魅力なのですが、それに加えて、かつて村を治めていた男爵家の城や、17世紀に建てられたサンテティエンヌ教会などの見どころもあります。 また、村には、バスク・リネンやバスク地方のお土産物を売るお店があります。 また、エスプレット・トウガラシの製品を売る食料品店や、ショコラティエもあり、お土産物を探しながら散策するのも楽しい村です。 さらに、都会とは違って、お店やホテルの人たちが、とても親切でフレンドリーなのも、この村の魅力でした。 バスク・メゾンが立ち並ぶ風景はもちろん、黒いベレー帽をかぶっている男性も多く、また村の通り名やお店の名前、標識などにバスク語が使われていたりし て、観光地ではありますが、バスク文化を色濃く感じさせる村で、そういった意味でも興味深いところでした。 私たちが訪れた日は、ちょうどお天気が悪く、小雨がぱらついていたのが残念ですが、お天気の良い日にまた行ってみたいです。 交通アクセスは良くありませんが、バスク文化を感じられるのどかでとても美しいところなので、日程に余裕があれば、ぜひ宿泊してゆっくり散策したい村で す。 |
↑エスプレット村の風景 ↑エスプレット村の風景 ↑エスプレット村の風景 ↑トウガラシのオーナメントを売るお店 |
見どころ ★エスペレタ男爵の城 Le Château des barons d'Ezpeleta かつてこの地域を治めていた男爵家のお城。 現在は、村役場、観光案内所などとして使われています。 お城の上階には、エスプレット・トウガラシについての展示などもあり、内部を無料で見学することができます。 昼休みの時間帯は閉館になるので注意。 ★サンテティエンヌ教会 L'Église Saint Étienne 17世紀に建てられた教会。 内部は、サン・ジャン・ド・リュズのサン・ジャン・バティスト教会と同様、周囲に木製の手すりのついたギャラリーが設けられた独特のスタイルで、祭壇も、 この地方独特のもののようで、とても興味深かったです。 また、教会のまわりにある墓地は、故人の写真が飾られていたりして、とても愛情を感じて、温かい気持ちになりました。 また、バイヨンヌのバスク博物館で見かけたような、前方後円墳のような形の墓石もあり、そんなところにもバスク文化を感じることができました。 |
↑男爵家の城 ↑トウガラシについての展示室 ↑サンテティエンヌ教会 |
街歩きのヒント エスプレット村はそれほど大きな村ではなく、主な見どころと村のメイン・ストリートはすぐに見てまわることが できます。 観光案内所のあるお城とサンテティエンヌ教会は、メイン・ストリートから少し外れたところにありますが、歩いてもそれほどかかるわけではありません。 どちらも大きな建物なので、すぐに見つけることができます。 また、村中に標識が立っているので、迷うことはないと思います。 お土産物屋さんや食料品店は、ほとんどすべてメイン・ストリート沿いにあります。 メイン・ストリートといっても、それほど距離くはないので、すぐに端から端までたどり着けてしまいます。 とはいえ、バスク地方のお土産物は魅力的なものが多いので、十分楽しめました。 私たちは、お昼ごろにエスプレット村に到着して、ホテルにチェックインしたあと、村を散策しながらお城と教会を見学、早めにホテルに戻ってのんびりしつ つ、夜はホテルのレストランでディナーにしました。 エスプレット村には1泊したのですが、翌日は午前中、お土産物を見てまわって、お昼ごろにタクシーでバイヨンヌに戻りました。 ちなみに、エスプレット村に出かける日の前後、バイヨンヌで同じホテルを予約していたので、エスプレット村行きの日は、スーツケースはバイヨンヌのホテル に預けて身軽に出かけました。 タクシーやレンタカーを利用すれば、十分、バイヨンヌやサン・ジャン・ド・リュズから日帰りできますが、できればエスプレット村に宿泊して、バスクの村で の滞在を楽しみたいところです。 |
お土産物 エスプレット村のメイン・ストリートには、名産のエスプ レット・トウガラシ製品を扱う食料品店のほか、ショコラティエやバスク・リネンの専門店、バスク地方のお土産物のお店が集まっています。 エスプレット村のお土産物といえば、やはり名産のエスプレット・トウガラシ製品。 日本でいうところの一味のほか、バイヨンヌの塩とミックスしたもの、ピューレやジュレなど、各種そろっています。 ちなみに、うちの家では、現在、バイヨンヌの塩とミックスしたもの(100g入り1.80ユーロ)が大活躍しています。 これらのトウガラシ製品は、村に何軒かある食料品店やスーパーなどで売っています。 小さな瓶に入っているので、お土産におすすめです。 また、村にあるショコラティエAnttonでは、エスプレット・トウ ガラシ入りのチョコレートやバスク地方特産の黒さくらんぼ入りのチョコレートなど、バスクらしい一風変わったチョコレートを買うことができます。 トウガラシ入りチョコレートは、ワインのおつまみに合いそうな味で、ピリっとしますが、なかなか好評でした。 また、黒さくらんぼ入りのチョコレートは、もう一度エスプレット村に行くことがあれば、買いこんできたいほどの味でした。 ここのチョコレートは、カカオ分が多いようで、ちょっとビターでミルクのしつこさがなく、何個でも食べられそうな(笑)味でした。 店内は広く、プラスチック袋入りや缶入りなど、サイズも各種そろっています。 袋入りなら、12個ほど入って6ユーロ程度、エスプレット・トウガラシのチョコレートなら、20個入りの缶で8.45ユーロと、それほど値段が高くないの も魅力です。 また、ブティックに併設された工房では、チョコレートを作っているところを見学することもできました。 あと、私がこの村で買ったのは、バスク地方特産の羊乳のチーズ(12.50 ユーロ)。 羊乳というと、クセがありそうに思うかもしれませんが、まったくクセがなく、美味しいチーズです。 バスク地方特産のさくらんぼのジャムにも合います。 さらに、バスク地方で絶対に買おうと決めていた黒いバスク・ベレーも、 エスプレット村のZANGOARINと いうお店で買いました。 ここのお店には、男性用バスク・ベレー(各種サイズ)と女性用バスク・ベレー(1サイズのみ)が各種そろっていました。 女性用は、いろいろな色があったのですが、やはりバスク・ベレーは黒…と思って、黒いものを買いました。 私は、日本で買ったベレーももっているのですが、日本のものはふんわりとしているのに対して、バスクで買ったものはよりしっかりしています。 ちなみに、男性用のバスク・ベレーは、内側の作りが凝っていて、女性用よりも高価でした。 フランス製でウール100%ですが、1つ18.50ユーロと、日本で買うよりも安いくらいだったので、黒以外にもう1つ買えばよかった…と後悔。 後悔といえば、エスプレット村で見かけたバスク・リネンのエプロンがとても可愛くて、しかも15ユーロほどだったのですが、バイヨンヌでも売ってるだろ う…と思って買わなかったら、バイヨンヌには同じものは売っていませんでした。 また、エスプレット村のホテルでも使っていて、お土産物屋さんで売っていたラウブル(バスクのシンボルになっている十字のような文様)のモチーフの赤い鍋 敷きがとても可愛かったのですが、重いから…という理由で買いませんでした。 どちらも、今になって大後悔で、それらを買いにだけでもエスプレット村にもう一度行きたいくらいです。 それから、うちの母は、バスク・リネンのテーブル・クロスを買いまし た。 バスク地方でよく見かける、白地に赤いラインが入ったもので、とても可愛いです。 ちなみに、村には、スーパー・チェーンのSPARが1軒あります。 …が、ヨーロッパの街でよく見かけるSPARと違って、建物はバスク・メゾン風、お土産物なども売っている村の雑貨屋さんのような雰囲気です。 |
↑エスプレット村のお土産物 ↑ショコラティエAntton ↑バスク・チーズ(手前右側) ↑バスク・ベレーとAnttonのチョコレート ↑エスプレット村のお土産物屋さん ↑エスプレット村のSPAR |
ホテル Hôtel Restaurant Euzkadi ★★ 住所 285 Karrika Nagusia 64250 URL www.hotel-restaurant-euzkadi.com/ アクセス エスプレット村のメイン・ストリート沿い 宿泊料金 ツイン(シャワーのみ)1泊65ユーロ 朝食8ユーロ ※2011年3月時点。現在の料金はホテルに確認のこと。 アメニティ シャワージェル、固形石鹸 設備 エアコン、TV、エレベーターあり、プール コメント 部屋はとても広く、清潔。 バスク・リネンと思われるファブリックを使った部屋は、温かみがあって可愛らしかったです。 各部屋には、部屋番号ではなく、バスク地方の地名のバスク語名がつけられており(例:SARA=サール)、チェックイン時にはホテルのおじさんが案内して くれました。 また、部屋には、部屋の名前になっている場所のちょっとしたガイドが書かれていました。 バス・ルームは、トイレとシャワー・スペース、洗面台が一緒になっています。 シャワー・スペースには、カーテンや仕切りなどはありませんが、スペースが広く、排水もちゃんとしているので、問題なく使うことができました。 通りに面した部屋に泊まったので、窓からは、村の景色を眺めることができました。 レセプションは、トウガラシのオーナメントが吊るされ、カントリー風の温かみのある可愛いインテリアになっていました。 また、各階には、エレベーターの前にちょっとしたスペースが設けられており、そこも綺麗にしつらえてありました。 せっかくなので、朝食(8ユーロ)もホテルでとりましたが、パン、自家製ジャム、サラミ、バスク・チーズ、バスク地方の羊乳のヨーグルト、コーヒーなど、 思いのほか充実していて、どれも美味しかったです。 特に、ヨーグルトは、自家製ジャムととてもよく合って、とても美味しかったです。 備考 ホテルと直接メール(フランス語)のやりとりをして予約しました。 当初、火曜に宿泊するつもりだったのですが、火曜は定休日とのことで、水曜に変更しました。 あまりにあっさりした短文の返事で、こちらが質問した宿泊料金についても返答がなく、ちゃんと予約できているのか心配していましたが、実際のところ問題は なかったです。 朝食についても、予約時に伝えてはいたのですが、向こうからのメールには特に言及がなく、これも心配していましたが、こちらもまったく問題はなかったで す。 併設レストランでの夕食の予約は、現地に着いてからお願いしたのですが、「レストランでの夕食を予約したいんですけど…」「ああOK」…というノリで、大 ざっぱな感じで、いろいろ細かい日本人としては不安になったりしたのですが、夕食の時間に行くと、ちゃんとテーブルを押さえてくれていました。 全体に大ざっぱな印象はありますが、意外にちゃんとしていました。 ホテルの人は、英語も話せるのかもしれませんが、ほとんどフランス語で話したので、英語可かどうかは分かりません。 |
ホテルの外観 ↑ツイン・ルーム ↑バス・ルーム ↑朝食ルーム ↑朝食 |
レストラン Hôtel Restaurant Euzkadi 住所 285 Karrika Nagusia 64250 URL www.hotel-restaurant-euzkadi.com/ メニュー 夜は、17.50ユーロから34ユーロまでのムニュがありました。 私は30ユーロの「ムニュ・エウスカディ(Menu "Euzkadi")」にしました。 アミューズ? 小さなスープ 1品目 ニンニクとポーチド・エッグのスープ 2品目 林檎のコンポート入り、豚の腸詰めのタルトレット 3品目 イルレギ・ワインで調理した鴨の背肉、エシャロットのコンフィ添え デザート 白いチーズ、さくらんぼのジャム添え 2品目と3品目、デザートは、いくつかから選べました。 あと、イルレギのロゼ・ワインを4人でハーフ・ボトル注文しました。 コメント 上記のホテルの併設レストラン。 ホテル内にありますが、もちろん、宿泊客でなくても利用できます。 私たちは、ここのホテルに宿泊しており、お昼のあいだに予約しておいたのですが、そうすると、テーブルに部屋の名前を書いた紙を置いて、リザーブしてくれ ていました。 また、支払いはチェックアウト時に宿泊料金と一緒に請求されました。 ミシュランやゴー・ミヨーなどでも紹介されている、よく知られたレストランの ようで、ホテルの入り口にはそれを示すシールがたくさん貼られていました。 テーブル・セッティングは、いたってバスク風。 バスク・リネンのテーブル・クロスに、ナプキン、さらにはラウブルをかたどった赤い鍋敷き、そして白地に赤と青のラインの入ったお皿。 内装もバスク風にまとめられており、温かみがあって、とても素敵です。 料理は、村のレストランだけのことはあって、田舎風ですが、お味は良かったです。 ただ、右の写真を見ても分かるように、ボリュームが半端ないです。 出された料理を残すのは、ポリシーに反するのですが、これ以上食べたら気分が悪くなりそう…というレベルまでいったので、申し訳なく思いながらも残しまし た。 友人が注文したアショアも、少なくとも3人前はあろうかという量でした。 他にも何人かでアショアを注文しているグループがあったのですが、恐ろしいほどの量で、さすがに残している人もありました。 最後のデザートは、3品目を食べおわってから選ぶのですが、軽いもの…軽いもの…と思いつつ選びました。 私が選んだのは、白いチーズ、さくらんぼジャム添え…というもので、チーズは若干賭けかな…と思ったのですが、出てきたのは、さくらんぼジャムが底に入っ た濃厚なヨーグルト…くらいのもので、ぱんぱんに張ったおなかには優しかったです。 |
↑1品目 ↑2品目 ↑3品目 ↑デザート |
お役立ちURL Office de Tourisme d’Espelette エスプレット村観光局 エスプレット村観光局のHP。 仏・バスク語の2カ国語あり。 観光スポットやレストラン、ホテル、イベントなどの情報などがあります。 Chocolatier Antton ショコラティエ・アントン エスプレット村のチョコレート屋さん、アントンのHP。 |